「この子、成犬になったらどのくらいの大きさになるんだろう…」
豆柴の飼い主なら(自分も含めて)誰でもちょっと不安になることがありますよね。
もちろん、どんなに大きくなっても可愛いに決まってますが、住宅事情などであまり大きくなり過ぎると困るというケースもあるでしょう。
この記事は、豆柴を飼いはじめた飼い主さんに向けて『成犬時に大きくなり過ぎないための3つの心得』をまとめてみました。
豆柴は大きくなっちゃうっていう決まり文句?
「その子豆柴?いま何歳?」
凜太郎の散歩をしているとよくこんな感じで声を掛けられます。
まだ1歳を過ぎていない頃に「はい、いま〇ヶ月です」って答えてたときは
「あ~まだ子供だね。豆柴っていっても大きくなっちゃうんだよね」
豆柴の子犬に「大きくなっちゃう」と言うのが決めごと?っていうくらい。
昔飼ってたとか、知り合いが飼ってるとかでよく心配(?)されました。
お陰様で(?)凜太郎は “適性サイズの豆柴” に成長しましたが、
最近すっかり言われなくなりましたね、「大きくなっちゃう」って。
逆に、「1歳半です」とか答えると、
「じゃあもう大きくならないから良かったね」ですから・・(汗)
ホント、それくらい世間では「豆柴のつもりでも結局大きくなっちゃう」ってインプットされてる人が多いみたいです。
大きくなるかどうかはすでに決まっている!?
世の中にこれほど “大きな豆柴” がいる原因は、良い悪いは別にして、そのほとんどが販売元にあると言ってもいいでしょう。
ある程度の大きさになるのが分かっていながら “豆柴” として販売していたら、それは大きな豆柴が増えるわけで…。
そういう意味でもまずはじめに、
「あなたのワンちゃんはすでに成犬時の大きさが先天的にほぼ決まっている」ということを認識しておかなければいけません。
想像通りの大きさに収まるかもしれないし、想像より大きいかもしれない。
こればっかりは遺伝子に聞いてみないと分からないと。
しかも、人間と同様に食生活しだいで本来のサイズ以上の体に育つ可能性があります。
どんな犬でも「成犬時の本来のサイズ」というのがほぼ決まっていて、食生活しだいではもっと大きくなることもある。
まずはこのことを頭に入れておくことが大切です。
豆柴が大きくなり過ぎないための3つの心得
少し前置きが長くなりましたが、ここから『大きくなり過ぎないための3つの心得』を紹介します。
もちろんこの3つを実践すれば絶対に大きくならないということではありません。
ただ、少なくとも凜太郎はここで挙げる3つのポイントを徹底することによって「凜太郎の本来のサイズ」に収まったと思っています。
いずれのポイントも食事に関することになりますが、これらは健康上にも良い影響をもたらすはずなのでぜひ実践してみてください。
エサの量などはグラム単位で管理
まず1つ目の心得は、エサの量はもちろん、おやつの量もグラム単位で細かく管理することです。
わたしも飼いはじめた当初は計量スプーンでアバウトにはかっていましたが、これだときちんと体型のコントロールができません。
とくに子供の頃はドッグフードの量を1日3g減らしただけでも2週間くらいで体型に変化が現れるくらい敏感なので必ずデジタルのキッチンスケール等で正確にはかりましょう。
スプーン3杯などの量をキッチンスケールで正確にはかると平気で5gくらいは違いますから。
もちろん少なすぎてもダメですが、知らず知らずのうちに食事を与え過ぎていたということのないように。
体型や体重のコントロールには運動量も関係してきますが、やはり基本は食事です。
主食となるドッグフードの量をしっかり管理(把握)することは健康の管理にもつながるのでぜひ正確にはかってあげてください。
おやつをどのように管理するか
2つ目の心得はおやつのあげ過ぎに注意することです。
食事量を管理するという意味では「おやつ」の量を管理するのも大切になってきます。
製品に記載されているカロリー表を確認してみると分かりますが、犬用のおやつはほとんが「350~400kcal/100g」くらいのカロリーがあるんですよね。
これをポイポイあげていると大変なことに…。
原則的におやつの量は1日に与えるカロリーからドッグフードのカロリーを引いた量。
ちょっとややこしいですが、要するに、おやつのカロリー分は主食のドッグフードの量から差し引かないといけないということですね。
例えばドッグフードを1日90gあげるなら、85gに減らして残り5g分のカロリーをおやつに回すといった感じに。
ちなみに、カロリーがほとんどないキャベツの芯をおやつにすると良いという獣医さんがいましたので、どうしてももう少しあげたいという人は参考にしてください。
とは言ってもやはりあげ過ぎは注意(量があまりにも多いと中毒性もあります)。
家族をどう管理するか
3つ目がこれですね、家族をどう管理するか。
いくら飼い主さん自身が食事の管理を徹底していても、家族が勝手におやつなどをあげていたら元も子もありませんから。
とくにお子さんや、おじいちゃん・おばあちゃんがいる家庭は要注意です(笑)
タイミング的にはなんといっても家族のご飯時。
あの、つぶらな瞳で見つめられると、どうしてもあげたくなっちゃうんですよね。
しかも、カロリーたっぷりな人間の食べ物を…。
人間の食べ物は塩分も多いので健康上もよろしくありません。
とにかく家族みんなで我慢する、どんなに見つめられても人間の食べ物はあげない。
せめて成長期だけでもこれは徹底したほうがいいと思います。
おやつに関しては、1日分をケースに入れておいて、あげるときはそこからあげるというルールにしておくと家族であげてもおやつの量を毎日一定量にできるのでお勧めです。
なお、今回の内容は以前この記事でも触れていますが改めてまとめてみました。こちらの記事では食事の適切な量の決め方なども詳しく解説していますのでよろしければ参考にしてください。
とにかくエサは適量が原則!エサの制限は絶対にNG!
3つの心得ということで、食事の管理を中心に書いてきましたがここで重要なことを一つ。
それは、体が大きくならないようにエサの量を少なくして育てるといったことは絶対にしないこと。
一部の悪徳ショップ・ブリーダーで推奨されているみたいですが、食事量を制限して本来の大きさまで育たなくするというのは虐待です。
先にも書いたとおり、動物は成長したときの体長や体格などが先天的にある程度決まっています。
なので、適正な食事を与えていると、たとえ望んでいなくても「本来のサイズ」まで育ちますが、個人的にはそのサイズまで育てるのが飼い主の義務だと思っています。
ここまで書いてきたのは、
『適切に食事量を管理することで本来のサイズよりも大きくなることを防げる』
ということであって、
『食事を制限して本来のサイズよりも小さくする』
ということでは決してないので一応念を押しておきますね。
まとめ
豆柴として購入したけど飼っていたら大きくなったというトラブルは多いようです。
これは原因のほとんどが、ふつうサイズの柴犬になるのが分かっていながら販売しているショップ・ブリーダーにあります。
ただしなかには、食事を与えすぎて本来のサイズよりも大きくなってしまうケースがあるのも事実です。
しかもこれは豆柴だけのことではありません。
「小さい頃にご飯あげすぎた」っていつも言ってる “大きな” ミニチュア・シュナウザーの飼い主さんが知り合いにいて、
その飼い主さんは「こんなはずじゃなかった」って言いながらとてもそのワンちゃんを可愛がっています。
もちろん、想像していたよりも大きく育ったとしても「それでもやっぱり可愛くてしかたがない!」になるのは間違いありません。
とはいえ、食事を与えすぎることによって体長が伸びるのは良いとしても、横に伸びて肥満になることだけは避けましょうね。
今回の記事はどちらかというと、あなたのワンちゃんの健康管理に役立ててもらえれば幸いです。