「生体保証は必要なの?」
この疑問は、ワンコを迎え入れる際に誰もが頭をよぎるのではないでしょうか。
もちろん、せっかく家族として迎え入れた大事なワンコがいきなり亡くなるなんて想像もしたくありません。
ただし、もしものときのために、生体保証については一度じっくりと考えてみる必要があると思います。
この記事は、犬を購入するときに “生体保証” に加入するかどうか迷っている人へ向けて書きました。
生体保証とは?ペット保険と何が違うの?
まずは生体保証について簡単に説明しておきます。
生命保障や死亡保障といった呼び方もありますがこの記事では「生体保証」で統一しています。
生体保証とは一言でいうと、購入したワンコが亡くなってしまったときのための保証です。(縁起が悪くてスミマセン・・)
一般的にその保証内容は、同じ犬種のワンコを用意してくれるタイプが主流で、お金が返金されるタイプの保証は少数派と言っていいでしょう。
また、ペット保険と混同してしまう人も多いと思いますが、ペット保険は通院や入院、手術が必要になったときの保証です。
人間の保険でいうと生体保証は「生命保険」、ペット保険は「医療保険」にあたると考えれば分かりやすいかもしれません。
そして、生体保証は基本的にペット保険(会社)では取扱いはなく、あくまもペットショップやブリーダーなどで “購入時のみ加入できる” 保証になります。
飼い始めてからでも加入できるペット保険(医療保険)とは違い「加入するかどうかはワンコを購入するときに決めなければいけない」というケースが多いのも特徴の1つです。
代わりのワンコが来ても嬉しくない?
さてここで改めて考えてみましょう。
加入が条件になっているペットショップもあるようですが、加入するかしないか選べるとしたら生体保証は加入するべきでしょうか?
まず1つ言えるのは、
先にも書いたとおり生体保証には「お金が返金されるタイプ」と「代わりのワンコが来るタイプ」とありますが・・
この2つのタイプのうち、もし購入先が「お金が返金されるタイプ」だったら比較的カンタンに決められるのではないかと。
保険や保証に対する考え方にもよりますが、お金が返金されるタイプなら単純に掛け金が高いと感じるか安いと感じるか、要するに予算次第である程度決められますからね。
一方で決めるのが難しいのは「代わりのワンコが来るタイプ」の生体保証です。
「この子にもしものことがあっても代わりのワンコが来るから安心してください」って言われてもやっぱり抵抗がありますよね。
おそらく今この記事を読んでくださっている方も、ここが悩みどころなんだと思います。
倫理的に「モノじゃないんだから代わりのワンコを用意するというのはあり得ない」という声も聞きます。
もっとシンプルに「そもそも他のワンコが代わりに来ても意味がない」から、初期費用を安く抑えるために加入したくないという考え方もあります。
要するに「代わりのワンコ」はいらないと。
でも実際、例えば飼い始めてすぐに “もしものこと” があったら。
これ、そうとうヘコみますよね。いろんな意味で。
そんなときに、また違う子が我が家に来てくれたら・・
もちろん、モノではなく“生き物“ということは理解している。
でも本音としてはやっぱり新しい子が来てくれたら嬉しいと思う人は多いのではないでしょうか。
生体保証に加入するかどうかの目安とは?
ここでちょっと質問です。
飼い始めて1ヶ月で亡くなってしまう場合と1年で亡くなってしまう場合、あなたならどちらの方が悲しいでしょう?(つくづく縁起でもない話ですが・・)
家族として迎えたばかりの子犬が亡くなってしまったら悲しいと思います。でも、1年経ってすっかり家族の一員となったワンコが亡くなってしまう方がそれは悲しみが大きいですよね。
と同時に、生まれつきの病気(先天性疾患)以外で亡くなった場合、そのワンコは別の人が1年間飼っていても同じように亡くなっていたかは疑問です。
食事や運動、ストレスの有無などを考慮すると、さすがに1年あったら違った結果になる可能性は十分にありえますよね。
と、考えたとき、1年で亡くなったことに対して購入先にクレームをつける気持ちになるでしょうか?
おそらくそんな気持ちにはならないと思います。
ではこれが1ヶ月だとしたら・・
さすがに文句の一つも言いたくなりますよね。1ヶ月後だとしたら誰が飼い主だったとしても亡くなった可能性は考えられますし。
こうした心理を掘り下げてみると、「生体保証は必要かどうか?」の答えが見つかるかもしれません。
要するに、
多くの人は、1ヶ月くらいで何かあった場合は何とかしてほしいとは思っても、1年くらいなら購入先に何か言いたくなるようなことはないという前提で、
1年とは言わないけど「せめて〇ヶ月くらいは・・」と思う人。さらにこの〇の期間が1年に近い人は生体保証に加入した方がいいような気がします。
保証期間は基本的に1年間というケースが多いので、金額が割に合わないと感じるかもしれませんが、〇の期間が長めの人は加入した方が後悔はないのかなと。
もちろん、保証期間が選択できる購入先なら「せめて〇ヶ月」の〇に当たる期間だけ保証してもらうといいですよね。
逆に、「買い始めて1ヶ月以内はさすがにキツいけど、ある程度の期間が過ぎてから何かあった場合は仕方がないと割り切れる」なら保証に加入しなくてもいいかもしれません。
(どちらにしても、1ヶ月の生体保証も付けられないようなところではワンコを購入しない方がいいと思います)
付け加えるなら、
「生体保証なんてけしからん!」「モノじゃないんだから代わりのワンコなんて」といった意見もありますが・・
もし代わりのワンコが来てくれたら「失った命と新しい命と両方を大切にする」という想いでいればいいような気がします。
損をするほうが幸せという話
凜太郎の購入先は「代わりのワンコが来るタイプ」だったのですが、何も考えずにとりあえず生体保証には加入しました。(購入価格の18%で1年保証)
ちょっと話は脱線しますが・・、
わたしはクルマを購入するときに、今は必ず車両保険に加入します。
以前、車両保険に入らずに愛車で自損事故を起こして廃車になった経験があるので、それ以来必ず入ることにしています。
クルマと生き物を一緒にするなと怒られそうですが、わたしはクルマが大好きでクルマは人生の友だと思っています。
なので、ある日突然クルマがなくなるという喪失感、朝起きたときに現実を受け止めたくないあの切ない気持ちは忘れられません。
体は無事だったのでそれだけでも有り難いことなのですが、次のクルマを買おうにも先立つものがないのでしばらくクルマなし生活が続いたという苦い経験。。
でもその後、車両保険に加入するようにしてからは幸いにして大きな事故は起こさずに済んでします。
あれから一度も保険を使っていないので結果的には損をしているのかもしれませんが無駄だったとは思っていません。
もはや “おまじない” みたいなものですね。
まぁ、凜太郎のときもやはり “おまじない” をかけたという話なんですが。
“もしものときのため” にある保険は「もしものことがなかったら損をする」仕組みになっていますが、言い換えると損をしたほうが幸せとも言えますよね。
結局、保険や保証に加入して良かったかどうかは結果論でしかありません。
いろんな意見があるとは思いますが、わたしはやはり生体保証は加入することをお勧めしますね。
最後に・・
いま凜太郎は我が家に来て10ヶ月になります。
実は先月、3日間の入院を経験しました。
最悪のケースを考えちゃって眠れなかったりもして。ホント、どれほど凜太郎のことが大切かというのを改めて実感させられる出来事でしたね。
同時に入院期間中、一番強く感じたのは家の中がすごく静かだったこと。
別に凜太郎がいつも家でしゃべっているわけではないのですが居ないと静か。。
これが寂しく感じるわけです。いやホント、3日でこれだったらと思うと、・・ゾッとします。
もちろん、もしものことがあったら凜太郎の代わりなんて誰も務まらないと思いましたよ。
でも、もしそうなったときに自分が耐えられるかどうか不安に思ったことだけは確かです。